2013/12/17
香港の不動産価格が高騰すれば、それに伴い家賃も高騰する。以前に比べて少なくなったとはいえ現在も香港には約2万人の日本人が在留している。この中の一体どれくらいの人がHAPPYな部屋探しを実現したのだろうか?!詳細はクリックしてお読みください♪♪
香港不動産事情

以前に比べて少なくなったとはいえ現在も香港には約2万人の日本人が在留している。この中の一体どれくらいの人がHAPPYな部屋探しを実現したのだろうか?!

米国雑誌「アトランティック」が世界で最も不動産価格の高い10都市を発表している。2013年の結果では、10都市のうち7都市が中国の都市だった。上位5都市(北京、上海、深セン、香港、天津)の不動産価格は、東京、ロンドン、ニューヨークをも抜いているようだ。中国不動産の高騰は、2008年リーマンショック後に米国が行った金融緩和が大きく関係しているが、同じ中国でも北京や上海と香港では不動産バブルが起こった仕組みは少し違うとの指摘もある。ペッグの為替政策を採用している香港の最大の要因は米国の金融緩和だが、中国大陸内は中国の積極的財政政策によってもたらされたと考えられているようだ。

大陸内のことはさておき、香港の不動産事情である。不動産価格が高騰すれば、それに伴い家賃も高騰する。香港不動産価格の指標のひとつとして中原城市領先指数というものがあるが、これは不動産価格の騰落を、1997年7月時点を100として数値化したものだ。返還、アジア通貨危機、SARSなどのあおりで香港の不動産価格は大暴落。この数値、2003年8月には31.7まで下落している。しかし、その後は2008年のリーマンショック時に多少下落したものの、右上がり曲線を描き、最近では120に達している。高騰を看過できなくなった香港政府は2012年10月に、短期の転売を対象に追加課税する特別印紙税(SSD)の税率引き上げに加え、香港の永住権を持たない不動産取得者への購入者印紙税(BSD)も導入するという不動産抑制策を出した。2013年2月にはそれら印紙税を2倍以上に引き上げている。これらの政策で取引件数がかなり抑えられたが、不動産価格はまだまだ下がっていないのが現状だ。

エコノミストたちは中国の不動産バブルがいつ弾けるのかの予測に余念がないが、不動産価格の下落が顕著に見られない現在、家賃も高止まりしている。香港では日本人4人家族で住める一般的物件のひと月の家賃とし、大まかではあるがHK$30,000(約40万円)程度はみておいた方がいいだろう。東京23区内で同レベル、同サイズのマンションを探しても20万円程度あれば事足りるだろうし、都心から離れると家賃は更に抑えられる。しかし、香港の総面積は東京23区の半分程度で、その上、人が住める地域はその半分あるかないか。そのような環境下ではいくら中心部から離れたとしても、それだけの理由で家賃は安くならない。香港のどこへ行っても東京レベルまで家賃を落とすことは不可能だろう。しかし、日本の本社サイドがこの現状を理解できず、部屋探しで駐在員が厳しい状況に追い込まれてしまうケースはよくある。

さらに、賃貸物件の少なさは日本人の認識をはるかに超える。不動産が確実に投資対象である香港では、賃貸物件の動向は不動産価格や社会情勢からダイレクトに影響を受ける。売り好機を逃したくないオーナーであれば、賃貸で身重になりたくないので、空室のまま、賃貸に出さないケースも多いし、買い時でなければ、通常は買い狙いの香港人たちが賃貸して買い時を待つため、ただでさえ少ない賃貸物件が激減する。部屋は星の数ほどあるように見えても、賃貸できる部屋は、マンション全体でたった1軒、エリア全体見ても数軒しかないというような、にわかには信じがたい状況もある。

そんな状況下だと、日本人がいざ借りようと思っても、会社契約で、稟議を通さなければいけなかったり、小切手がすぐ用意できない、週末は会社のアドミンに動いてもらえないなどの様々な理由で、競争相手に物件をあっという間に取られていく。決めたそばから無くなっていき、もう選択肢もない状況で、自分の希望条件も通せず、決めなければ住むところも確保できない、というような過酷な現実がある。香港の賃貸市場はかように、戦場のような状況もあり、日本人がHappyにフラットを借りられる道は険しいことを、本社に理解してもらえないと、Unhappyに輪をかけることになり、余裕の心で業務に当たることにも支障が生まれかねないのだ。

また、香港の不動産会社は日本のそれらが持ち物件があり、賃貸管理もやっているところが多いのに比べ、あくまでも仲介が業務である。日系の不動産会社に独占物件などあっても数えるほどで、それゆえ、どこの不動産会社でも紹介物件は重なる。多く当たれば、それだけ選択肢も増えるという構造ではなく、多く当たれば、いろいろな支障が出てきやすい。複数のエージェントが同じ顧客情報をもって、数少ない賃貸物件にアプローチをかけていくことにより、「亡霊」とも「影法師」とも呼びたくなるような邪魔が現れる。実体は一人なのに、いくつもオファーが入っているような錯覚をオーナーに起こさせ、交渉が通りにくくなるのである。最初は難しいかもしれないが、好感が持てる不動産会社一社を見つけ、そこだけに任せていくほうが、香港では正しいやり方かもしれない。

居住人数における家賃(HK$)、広さ(sq.ft.)の目安
人数 家賃 実用面積
1名様 $15,000~ 200sq.ft~
2名様 $20,000~ 600sq.ft~
3名様 $23,000~ 800sq.ft~
4名様 $25,000~ 1,000sq.ft~
5名様 $33,000~ 1,200sq.ft~
主なマンションの広さ(sq.ft.)と家賃(HK$)の目安
マンション名        (エリア) 実用面積 家賃 実用面積 家賃
尚翹峰 ザ・ゼニス   (湾仔) 487sq.ft $24,000
673sq.ft $30,000
嘉亨灣 グランド・プロムナード (西湾河) 504sq.ft $22,000
768sq.ft $36,000
半島豪庭 ロイヤル・ペニンシュラ (紅磡) 496sq.ft $20,000
953sq.ft $38,000
凱旋門 ザ・アーチ (尖沙咀・九龍駅) 428sq.ft $24,000
941sq.ft $39,000
御龍山 ザ・パラッゾ   (火炭) 536sq.ft $20,000
989sq.ft $33,000
譽‧名城 フェステイバル・シティ (大圍) 742sq.ft $23,000
1,040sq.ft $30,000

香港の不動産に関するお問い合わせは(852)2569-8183 (852)Serada世良田、Yoda依田、Shimagaki島垣(852)2569-6541 Avis Lai、Nelson Lau、Louis Lau (852)2569-8388 までお願い致します。